伝え方が9割

口のかたちのファスナー

ぼくは無根拠に楽観視しており、自分でもたまに軽々しく考えすぎなのではないかと思わなくもないですが、脳動脈瘤とか開頭クリッピング手術ってまあただの風邪なんかとはちょっと違ってそれなりに重大な問題といえば重大な問題です。
ですから家族や近しい親類には早めに知らせるにしても、仕事関係などの周囲に話すタイミングや話し方は少々難しいかもしれません。
というのは、「脳動脈瘤」やら「開頭クリッピング手術」という言葉の響きがどう受け止められるかという問題があるからです。

よくよく調べてみれば、脳動脈瘤の存在自体に今すぐどうこうの問題があるわけではないこと、手術が予防策であり安全策であること、手術のリスクはあるがリスク自体は外科手術につきものでありその確率が高いわけでもないこと、などは理解できます。

ですがぼく自身、脳動脈瘤が見つかったよという検査結果を見たときは流石に「なんだかよくわからないけどこれはまあまあ重大なことではないのか?」と思いましたし、脳動脈瘤が見つかった時点で大きなショックを受ける人もいるようですから、そんな話を聞いた人によっては「それは非常にまずいことだ!」と必要以上に深刻に受け取られる可能性はあります。

ぼくは見つかった時点と手術を決めた時点で親しい親類と社内のスタッフには話しました。
ですが検査などのことをいちいち報告する必要は無い(というよりそもそも経過観察中は特に報告すべき事柄が無い)し、症状が殊更悪化しているわけでもないのでその後の経過などは知らせていません。

取引先に伝えたのは手術の日程を決めてからのことです。
でも、ごくごく一部を除いては「ちょっと休みます、ご迷惑おかけします、スケジュールは調整します」程度のことしか話していません。
ぼくはナノレベルの会社をやってるので、取引先にしてみれば「業務は大丈夫なのか?」という疑問が生じてもそれは致し方のないことですし、逆に言えばそうした疑問を生じさせてはならないというのがありました。悪い言い方をすれば「隠して」いました。隠していることは申し訳ないことではありますがそれはやむを得ないことです。後でお詫びします。

病気だよということを多くの人(知人・関係者)に明かしても決していいことは無い、伝えるのは最小限の範囲にしたほうがいいと考えました。
このブログを現状匿名で書いている理由、こっそり公開した理由はそこにあります。
知人・関係者にきちんと事の次第を正直に伝えるのは、社会復帰の目処がついてから、少なくとも手術を終えてから「いや実は脳動脈瘤の手術しちゃいましてね、でももう大丈夫です!」ということにしたかったのです。

「未破裂脳動脈瘤」やらをどうしても伝える必要がある場合でも「かくかくしかじかのことでそう深刻なことではないのだ、ちょいと休んですぐ復帰する」と、本人がそのように話すことが重要だと思います。

それはいろんな意味で自分のためでもあります。